データを入稿する際、なにか気を付けていることはありますか?
この記事では、入稿作業に慣れていない方に必ずチェックしてもらいたい9つのポイントを紹介します。
デザインが完成し、いざデータを入稿するとき、よく確認せずに作業を進めると、「思っていたような仕上がりにならない」というトラブルが起こります。
入稿時には、正しく制作物が仕上がるよう、データの最終確認をすることが重要です。
この記事では、入稿作業に慣れていない方に必ずチェックしてもらいたい9つのポイントを紹介します。
デザインが完成し、いざデータを入稿するとき、よく確認せずに作業を進めると、「思っていたような仕上がりにならない」というトラブルが起こります。
入稿時には、正しく制作物が仕上がるよう、データの最終確認をすることが重要です。
illustratorを利用してデータ作成する方向けに
「作成前」「作成中」に注意したい点を解説します。
ミスやトラブルなく入稿をし、デザイナーとして1人前になるための一歩を踏み出しましょう。
※用語をクリックするとそれぞれの解説が読めます。ミスやトラブルなく入稿をし、デザイナーとして1人前になるための一歩を踏み出しましょう。
記事の目次
1.「作成前」にチェックしたいポイント
まずは、データを作成する前にチェックしたい項目やillustratorの設定を紹介します。
-
1⃣サイズ
一番最初に確認したいのが「サイズ」です。
A4やB5などの一般的なサイズなのか、特殊なサイズなのか等、数mmのズレが大きなミスにつながりかねません。サイズが曖昧なまま作り始めてしまわないよう、クライアントや上司に確認しましょう。
-
2⃣色数
サイズと併せて確認したいのがデザインデータの「色数」。
「カラー印刷」「モノクロ印刷」「特色を使った印刷」などの、基本的な事項であっても確認を怠ってはいけません。
-
3⃣カラーモードをCMKYに設定する
illustratorでデザインを始める前に、カラーモードの設定をチェックしましょう。
紙媒体をデザインする場合は、「CMYKカラー」に設定してください。
また、ラスタライズ効果は、「高解像度(300dpi)」に設定し、印刷物がぼやけてしまうのを避けることが必要です。カラーモードやラスタライズ効果は制作途中でも変更できます。
-
4⃣トリムマーク(トンボ)を作成する
トリムマーク(トンボ)とは、印刷時の断裁位置やインクの刷り位置を合わせる際の目印になる線のことを指します。
仕上がりサイズの長方形(掲載サイズのオブジェクト)を作成したあと、長方形部分を選択した状態で、上部のメニュー「オブジェクト」から「トリムマークを作成」を選ぶことでトリムマークが表示されます。
-
5⃣ガイドを作成する
ガイドとは、レイアウトを決める際やオブジェクトを並べる際に目安として使用する線です。必須の設定ではありませんが、慣れないうちは作成しておくことで、制作をスムーズに進められます。
ガイドは印刷されない線なので、入稿時にそのままにしておいても問題ありませんが、ガイドの下に実線が隠れていることがあるので注意しましょう。
-
基本的には以下の3つを設定することが多いです。それぞれの線の役割と作成方法を説明します。
役割 | 印刷の切れ目が出ないように、デザインを延長して作成するための目安になる線。トリムマークの外側の線と同じになります。 |
---|---|
方法 | 仕上がりサイズの長方形を選択する、「オブジェクト→パス→パスのオフセット」で3mmを指定する |
役割 | 文字情報が切れないように配置の目安になる線 |
---|---|
方法 | 塗り足し線と同じ手順で、パスのオフセットを-3mmに指定する |
役割 | 断裁位置を示す線。トリムマークの内側の線と同じになります。 |
---|---|
方法 | 仕上がりサイズの長方形そのものなので設定の必要なし |
- 3つの長方形ができたら、3つ全てを選択した状態で上部メニューの「表示」から「ガイド→ガイドを作成」をクリックすることでガイドが作成されます。
2. 「校正」時に使う用語
設定が終わったら、いよいよ入稿データの作成がスタート。次は作成中に押さえておきたい項目を紹介します。-
6⃣塗り足しできているか、文字切れがないか
背景を塗る際は、仕上がりサイズより最低3mm以上外側にも範囲を広げて塗る「塗り足し」をします。断裁ズレによって、色が塗られていない部分が生じることを防ぐために欠かせないポイントです。
また、文字やオブジェクトを配置する際は、仕上がりサイズの3mm以上内側に配置することが必要です。こちらも塗り足しと同じく、裁断ズレによって文字などが切れないように必要な項目です。
-
7⃣非表示やロックされた文字、オブジェクトがないか
作業中に「ロック」や「非表示」にした文字やオブジェクトは、入稿前に設定を解除するようにしましょう。ショートカットで一度に設定解除できるので、ササっと済ませてしまうのが良いです。
ロック・非表示を解除するショートカット
Macの場合
ロック解除 | Command+Option+2 |
---|---|
非表示解除 | Command+Option+3 |
Windowsの場合
ロック解除 | Alt+Ctrl+2 |
---|---|
非表示解除 | Alt+Ctrl+3 |
8⃣画像のリンクが切れていないか
入稿の前には、画像のリンクが切れていないか確認するようにしましょう。illustratorでデータを入稿する場合には、必要な画像をすべて埋め込む、あるいは、画像をデータフォルダにいれるようにするのがオススメです。
-
9⃣文字がアウトライン化されているか
最後に行いたい操作は、文字のアウトライン化。文字のアウトライン化ができていないと文字化けして印刷されてしまうことがあるからです。
アウトライン化もショートカットで一括設定ができます。設定後は「書式」から「フォント検索」でドキュメント部分を検索して、なにも表示されないことを確認すると安心です。
アウトライン化のショートカット
Macの場合
Command+Aで全選択する | →Command+Shift+O |
Windowsの場合
Ctrl+Aで全選択する | →Ctrl+Shift+O |
まとめ
今回はillustratorで入稿する際に注意したい9つの項目を紹介しました。
お手元の入稿データ、全ての項目をクリアしていましたか?
入稿時のミスやトラブルを減らして、これからもどんどん素敵な印刷物を世界に届けてくださいね。
お手元の入稿データ、全ての項目をクリアしていましたか?
入稿時のミスやトラブルを減らして、これからもどんどん素敵な印刷物を世界に届けてくださいね。