バリアブル印刷という印刷加工を知っていますか?バリアブル印刷は宛名を印刷する際などに用いられる印刷方法で、印刷内容の一部を1枚1枚異なる内容に変えて印刷する加工を指します。この記事ではバリアブル印刷の一般的な用途やバリアブル印刷の特徴を生かした活用事例を紹介します。宛名印刷以外にもさまざまな活用事例があるので、ぜひコンテンツ作成の参考にしてください。
記事の目次
バリアブル印刷とは?
「バリアブル」とは「可変の」という意味です。バリアブル印刷は可変印刷とも呼ばれ、印刷物の内容の一部を変えて印刷する加工方法を指します。自宅で年賀状を印刷する際、裏面は全員同じでも、宛名面は一人一人住所と名前を変えて印刷した経験はありませんか?それがバリアブル印刷です。
バリアブル印刷の用途
バリアブル印刷は宛名だけでなく、さまざまな場面で用いられています。バリアブル印刷の一般的な用途を紹介します。
DMや年賀状などの宛名・文章
DMや年賀状の宛名部分はバリアブル印刷が用いられる場合が多く、バリアブル印刷の典型的な用途ともいえます。また近年では宛名だけでなく、内容面の文章部分を一部変えてバリアブル印刷を用いることも主流になっているようです。それぞれの顧客に合った内容のDMを送付することで、顧客が自分事として文章を読み、送り手の意図する行動が喚起されやすくなるメリットがあります。
抽選券
抽選券が付与されたチラシやチケットでもバリアブル印刷が活躍します。バリアブル印刷を用いれば、1枚1枚の番号が異なる抽選券として使ったり、アタリやハズレを印刷してくじ引きの役割を持たせたりすることができます。抽選番号が付いたチラシやチケットは捨てられたり紛失されたりしにくくなる効果が期待できます。抽選の要素があるとイベントも盛り上がるという相乗効果もあるため、非常にメリットが大きいです。
アクセスコード入りの応募券
バリアブル印刷は購入特典やキャンペーンの応募券にもよく用いられます。従来は指定したウェブサイトから応募券のシリアルナンバーを打ち込んで応募してもらう方法が一般的でした。近年では応募券にQRコードを印刷し、コードを読み込んで直接応募してもらう方法もよく見られます。QRコードはスマートフォンから容易にアクセスできるので応募のハードルを下げたいときにおすすめです。
バリアブル印刷の活用事例
バリアブル印刷の特徴を活かすことで、顧客の行動を強く促したり、顧客の分析をしてマーケティング活動に活かすことができます。コンテンツの付加価値を高めるバリアブル印刷の活用事例を紹介します。
顧客に合わせた情報を記載して特別感を演出する
消費者はDMや商品を手にするとき、自分に向けて書かれた・作られたものだと感じることで大量生産とは異なる「特別なサービス」だという印象を持ちます。
DMの文章をターゲットの特性に合わせて変えるほかにも、商品のパッケージを内容物に合わせて変えることも有効です。バリアブル印刷でパッケージの印字内容を一部変えるだけでも特別感の演出ができます。
QRコードで顧客情報を収集する
応募券にQRコードを印刷する際に、異なるQRコードを印刷して特定の顧客からのアクセス数を分析することができます。販売地域・送った相手の性別や興味の傾向などに応じてQRコードを分けることで、顧客情報を収集してマーケティングに活かすことが可能です。バリアブル印刷は使い方次第でより効果的な販促につなげられる便利な印刷加工でもあります。
キャンペーンの効果を高める
DMでチラシを送って抽選キャンペーンをする際、従来はチラシはチラシ、抽選権は抽選券と分けて印刷する必要がありました。その場合、キャンペーンの参加に必要な抽選券のみを保管してチラシは内容を見ずに捨てられるということが起こりやすいです。
しかし、バリアブル印刷を使えばチラシの一部に抽選権を印刷することができるので、捨てられていたチラシも保管してもらえ、顧客の目に留まる可能性が高まります。チラシが捨てられにくくなることでキャンペーンの効果が高まり、キャンペーンの本来の目標も達成されやすいです。
新潟印刷での活用事例
新潟印刷でバリアブル印刷を活用した販促の事例を紹介します。
DM(不動産会社)
不動産会社のDMで、顧客の志向性に合わせてレイアウトを変更したDMを作成しました。
設備重視の顧客・・・インテリア・間取りを優先したレイアウト
住環境重視の顧客・・・周辺施設へのアクセス・利便性訴求を優先したレイアウト
バリアブル印刷では、レイアウトそのものを可変的に印刷することも可能です。
サンクスカード(運送会社)
国際運送を行う会社で、利用者に送るサンクスカード(=ポストカード)にバリアブル印刷を活用しました。
裏面にバリアブル印刷で「利用者が宅急便を送った世界遺産の写真」をそれぞれ印刷し、特別感を演出しました。宛名面はもちろん、裏面のビジュアルにバリアブル印刷を利用することにより「わたしだけの特別な印刷物」という印象を与えることができます。
まとめ
バリアブル印刷は内容の一部を変えて印刷する印刷加工です。従来はDMや年賀状の宛名の印刷に用いられることが多かったですが、特徴を生かしてさまざまな用途に活用することでマーケティング活動に応用できることがわかりました。バリアブル印刷でチラシやDMの付加価値を高め、キャンペーンやイベントを盛り上げてくださいね。