目を引くビジュアルには押さえるべきポイントがあることを知っていますか?ポイントを理解してデザインすれば、デザイナーでなくても目を引くビジュアルが作成できます。
今回は【デザイン講座】のイントロダクションとして、デザインを決める際の重要なポイントを説明します。「なんとなくデザインしていた」「目を引くビジュアルがどんなものか知りたい」「効果的なチラシを作成したい」という人はぜひ参考にしてください。
記事の目次
目を引くビジュアル作成のために気を付けたいこと
デザインと聞くとセンスが必要だと思うかもしれませんが、ポイントを押さえれば誰でも目を引くビジュアルを作成し、効果的な訴求ができます。制作物の目的を定め、ターゲットや訴求内容に応じてビジュアルを作成することが大切です。
デザインをする際に気を付けたいポイントは次の3点です。
・レイアウト
・配色
・フォント
それぞれ詳しくみていきましょう。
レイアウト
レイアウトは「文字やイラストや写真をどこにどのように配置するか」のことで、構図とも呼ばれます。レイアウトに正解はありませんが、作り手の伝えたいことや強調したいことをわかりやすく伝えるための方向性にはルールがあります。レイアウトの基本は「揃えること」と「目立たせること」です。
「揃えること」とは?
「揃えること」とは、写真・イラスト・文字・図・余白をページ全体で同じになるように整えることです。これを行うだけで全体がすっきりとして見やすくなります。また同等の情報同士の大きさや位置や色を合わせることで「次にどこを見ればいいか」がわかり、目的の情報にたどり着きやすくなります。
「目立たせること」とは?
「目立たせること」とは強調したい部分に変化をつける作業のことです。アクセントとも呼ばれます。アクセントをつけるにはサイズ・余白・動きがポイントになります。文字や写真のサイズを大きくしたり、余白を多めにとって要素を引き立たせたり、角度を変えて動きを感じさせたりすることで、デザインにメリハリが出て強調したい部分を目立たせることができます。
アクセントをつける際に重要なのが、まずは揃っている状態を作り、そのあとに目立たせる作業を行うことです。揃っていない状態でアクセントをつけるとバラバラで見にくい印象を与える可能性があるので注意してください。
配色
配色は一言でいうと「どんな色を使うか」ということです。配色はビジュアルをまとまった印象に見せるほかにも、人の感情に働きかけて「信頼感がある」「上品」「柔らかい」などのイメージを持たせる効果があります。配色の基本的なルールは次の3つです。
使う色の数を3色に絞る
使う色の数が多いとゴチャゴチャして見づらい印象を与えます。色の数をベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの3色に絞るとまとまったビジュアルになります。
色効果やイメージを理解する
信頼感を与えたいなら寒色系を使う、女性向けの柔らかい配色、子ども向けの明るい配色など制作物の目的に合わせて使用する色を決めると効果的なビジュアルに仕上がります。
例えば、以下のサイトは暖色系・寒色系の配色でデザインがされています。
(参考:
CRENET.S)
暖色系:元気で楽しそうなイメージ、活力を感じさせる
(参考:
抗ウイルス印刷)
寒色系:清潔・冷静・知的なイメージ、落ち着きを感じさせる
ハレーションを避ける
ハレーションとは明るさが同じ色や濃い色同士が組み合わさり、目がチカチカして不快感を与える配色のことです。緑と赤が隣り合っているデザインを見て目がチカチカした経験があると思いますが、それはハレーションが起こっているからです。ハレーションを避けるためには、色の明るさ(明度)や色の鮮やかさ(彩度)のバランスを調整したり、色と色の間に別の色を挟んだりすることが有効です。
フォント
フォントは文字の書体のことです。明朝体・ゴシック体・Sans体などさまざまなフォントがあります。フォントを正しく選ぶことで、文章が読みやすくなったり、誤読しにくくなったり、読み手に良い印象を与えたりする効果が期待できます。フォントを選ぶ際に重要なのが「可読性」「視認性」「判読性」です。
可読性
可読性とは、文章の読みやすさのことです。長い文章でもストレスなくスラスラ読んでもらうためには明朝体やセリフ体などの細い書体を選ぶと良いです。
視認性
視認性はパッと見たときになんと書いてあるか認識しやすいかどうかのことです。キャッチコピーや資料の要点の部分など、「見てもらう」ことが重要な部分は、太い書体を使って目立たせると良いです。おすすめの書体はゴシック体やサンセリフ体です。
判読性
判読性とは、似ている文字同士の区別のしやすさのことで、誤読を少なくするために重要なポイントです。たとえば「0(数字のゼロ)」と「O(アルファベットのオーの大文字)」は形が似ていて読み間違う可能性があります。判読性を高めるためには文字の太さにメリハリがある明朝体やセリフ体がおすすめです。
まとめ
デザインをする際には、制作物の目的を定め「レイアウト」「フォント」「配色」の3つに気を付けることが重要だとわかりました。”なんだかパッとしない”デザインもこの3つのポイントを見直すことで伝わりやすく目を引くビジュアルに変わります。
【デザイン講座】はこのあと「vol.1 レイアウト編」「vol.2 配色編」「vol.3 フォント編」と続き、今回のイントロダクション編で取り上げた3つのポイントについてそれぞれ詳しく解説していきます。
次回は「vol.1 レイアウト編」です。効果的なレイアウト例や、誰でも簡単にできるレイアウトの基本を説明します。お楽しみに!