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印刷料金の内訳と相場~どれにどれくらいどうお金がかかるのかを解説

「印刷料金の内訳が気になる」「料金の相場が知りたい」見積書を見ながらこんな風に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。印刷料金と一言でいっても記載された金額にはさまざまな要素が含まれています。料金に納得して発注するためには、印刷物のどれにどれくらいお金がかかっているのかを理解することが大切です。また、チラシ制作をどこに依頼するかによっても料金の相場は異なります。

このページでは、パッと見ただけではわかりにくい印刷料金の内訳を実際の見積書を示しながら具体的に解説していきます。相場についてはチラシ制作を想定し、印刷会社・デザイン会社・フリーのデザイナーに依頼した際の料金の相場を比較していきます。

印刷料金の内訳:「どれ」にお金がかかる?


印刷料金

早速実際の見積書を見ながら、印刷料金の要素についてみていきましょう。次の見積書をご覧ください。


見積書

注目してほしいのが見積書の「備考欄」です。「A4/仕上げ断ち/コート紙〈47〉/フルカラー/デザイン有/一括納品」と書かれていますが、これらは具体的に次の項目を表しています。

A4=用紙のサイズ
仕上げ断ち=加工
コート紙〈47〉=用紙の種類と厚さ
フルカラー=カラー印刷
デザイン有=印刷会社へのデザイン依頼の有無
一括納品=納品方法

それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

用紙のサイズ

用紙のサイズは一般的に「A4」「B5」「郵便ハガキ」などと表される用紙の大きさのことです。用紙のサイズが大きければ大きいほど印刷料金は高くなります。

加工

印刷工程における加工とは、印刷が終わった紙を切ったり、折ったり、製本したりする工程のことです。チラシなどに用いられる「仕上げ断ち」は、大きな用紙に印刷したチラシを納品のサイズに合わせて断裁することを指します。

チラシを二つ折りにしたい場合や、パンフレットを冊子にして仕上げたい場合は、折り加工(二つ折り、三つ折り、カンノン折り、ジャバラ折り など)や製本方式(中綴じ、平綴じ、無線綴じ、上製本 など)などから希望の加工を選びます。製本加工については次の記事で詳しく解説しています。
【製本の種類7選】綴じ方や製本方法を解説! 発注に迷ったらコレを見て

また、表面をコーティングして抗菌効果や強度を高めたり、凸凹した手触りを表現するような加工もあります。加工の方法によって相場の金額が異なるので、印刷会社に相談してみましょう。

用紙の種類と厚さ

用紙の種類や厚さも、印刷料金を決める要素の一つです。用紙にはたくさんの種類がありますが、一般的によく用いられるのは次の7種類です。

【用紙の種類】
・コート紙:光沢がある、写真の印刷に適している
・上質紙:書き込みしやすい、厚みの種類が豊富
・マット紙:光沢がない、上品な印象を与えられる
・アートポスト紙=光沢がある、色の表現に優れている
・クラフト紙=破れにくくて丈夫、単価が安い
・マットポスト紙=つや消し加工がされている、強度が高い
・ケント紙=書き込みしやすい、はりと厚みがあって丈夫

用紙の厚さは、厚くすると強度が増すメリットがある反面、かさばって保管しにくかったり、料金が上がったりするデメリットがあります。用紙の種類と厚みは印刷物の機能面や費用面の両面を比較しながら決定していくと良いです。複数の見積書を発行してもらうのもおすすめです。

用紙の種類や厚さについてはこちらの記事に詳しくまとめてあるので、用途についてもっと知りたいときは参考にしてください。
紙の基礎知識まとめ★印刷用紙の【種類・厚さ・仕上がりサイズ】をマスターしよう

カラー印刷

カラー印刷は、4色のインクを使ったフルカラーなのか、4色のインクに特色インクを追加した4色以上の印刷なのかで料金が異なります。もちろん白黒で印刷する場合は料金が安くなります。複数のページを印刷する場合は、全てのページをカラー印刷にするのか、一部のページのみをカラー印刷にするのかでも費用の差が大きいです。料金を抑えたい場合は、カラー印刷の割合を少なめにしましょう。

印刷物の仕上がりや色の再現性にこだわりたい場合は、特色印刷やメタリックシルバー印刷を用いることで他の印刷物と差をつけられます。印刷会社に見本を依頼するなどして、納得のいく仕上がりを追求してみてください。特色印刷についてもっと知りたい場合は、次の記事がおすすめです。
特色を用いた特殊印刷で表情豊かな広告を! 5色以上の印刷表現を解説します

デザイン依頼の有無

印刷工程からは少し離れますが、デザインを印刷会社に依頼するかどうかも印刷料金として見積書に記載されることが多いです。デザイン費の相場は印刷会社によって大きく異なるので、事前に確認しておくようにしましょう。費用を抑えたい場合は自社で作成したデータを納品する必要があります。データを作成する際は、規定に合わせて作成し、ミスやトラブルがないよう慎重に入稿してください。

納品方法

こちらも印刷や加工後の発送に関する項目ですが、納品方法や納期によっても印刷料金は異なります。短い納期で依頼する場合は、通常よりも料金が高くなることがあります。また、一括納品のほかに、印刷部数が多い場合に部数の一部を納品して、残りは印刷会社で保管して別の時期に納品する方法や、DMなどを印刷会社が直接顧客に郵送する方法などもあります。

印刷料金の相場:「どのくらい」お金がかかる?

印刷料金の相場を説明します。依頼先によって料金は異なるのであくまでも参考の価格を紹介します。

印刷料金の相場

A4片面のデザインを依頼した場合

紙の種類 光沢 発色 筆記性
相場の料金 デザイン費のみ
3~5万円

+印刷費
デザイン費+100部程度の印刷費
5万円
デザイン費のみ
+数千円~2万円

+印刷費
納期 1カ月程度 2~3週間程度 数日~1週間
(デザインのみ)
メリット クオリティが安定している 費用や納期をおさえながらワンストップで依頼できる 短納期で依頼できる
デメリット 費用・納期がかかる デザイン会社よりデザインの質が劣ることがある 印刷手配が必要

印刷料金はどんな業者に依頼するかによって差が大きいことがわかります。料金のほかにも納期や、依頼の手軽さなども業者間で差があります。なにを重視するかが印刷料金の内訳や相場を左右する要因だといえます。

印刷料金を安くする方法


印刷料金のコストカット

印刷物を発注する際、少しでも料金を安くしたい・予算に近づけたいと考えたことがある方は多いと思います。用紙のサイズ・種類、加工、印刷方式などを見直すことで、印刷料金はコストカットできます。コストカットについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
印刷代はもっと安くなる! 印刷会社社員がコストカット術を徹底解説します

まとめ


まとめ

印刷料金にはいろいろな要素が含まれていることがわかりました。見積書の備考欄に書かれていることが多いので、ぜひチェックしてみてください。わからない項目は印刷会社に積極的に質問して、内容に納得して発注できるようにしましょう。

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